沈み沈んで“”
ぼくは にげてきた。
ぼくは にげてきた。
こわい こわい こわい あのせかいから。
こわい こわい こわい あのせかいから。
ぼくは ぼくは にげて にげて にげた。
ぼくは ぼくは にげて にげて にげた。
あんなせかい もういらない。
あんなせかい もういらない。
どこに いくかなんて かんがえずに。
どこに いくかなんて かんがえずに。
あの こわい こわい まっくろな せかいから。
あの こわい こわい まっしろな せかいから。
にげた。
にげた。
しずんでゆく。
したへ したへ どんどんと。
あたりは まっくろ くろいせかい……。
くらくて なにも みえない……。
「―――――!―――!」
「――――!――!―――――!!」
よく きいていた わめくこえ。
うるさい ぼくは そんなの しらない。
しらない。
また どんどん しずんでいく。
くろいせかいが とおくなってきた。
あたりも あかるくなってくる。
ぼくは すこしだけ ほっとした。
そのとき なにかが ぼくの せなかに あたった。
しずんでゆく。
したへ したへ どんどんと。
あたりは まっしろ しろいせかい……。
まぶしくて なにも みえない……。
「――、――――――……」
「――――――、―――――……」
せめてはない と せめるこえ。
うるさい ぼくは そんなの しらない。
しらない。
また どんどん しずんでいく。
しろいせかいが とおくなってきた。
あたりも くらくなってくる。
ぼくは すこしだけ ほっとした。
そのとき なにかが ぼくの せなかに あたった。
にげてきた ぼくは せなかから ぼくに はいりこんだ。
にげてきた ぼくは せなかから ぼくに はいりこんだ。
ぼくは ぼくに しずんで じわじわと とけこんでゆく。
ぼくは ぼくに しずんで じわじわと とけこんでゆく。
ぼくは ぼくに すっかりとけこみ にっこり わらう。
ぼくは ぼくに すっかりとけこみ にっこり わらう。
そして はいいろの “ ”に ただよっていた。
そして はいいろの “ ”に ただよっていた。
もといた せかい なんて しるもんか。
もといた せかい なんて しるもんか。
ぼくは ぼくは ぼくは ぼくは いやなんだ。
ぼくは ぼくは ぼくは ぼくは いやなんだ。
ばいばい。
ばいばい。
「「ぼくは ずっと ずっと ここに かくれてるから」」
2006/09/24