「持ってるわけないじゃん!」
もうすぐ今学期が終わる。
それは、嬉しい、のだが・・・
休みの前にある「それ」に、俺は何も出来ずにいた。
怖ろしい「それ」の名は・・・
期末考査。
色々と考えた挙句、俺はあいつを頼ることにした。
・・・正直、非常に嫌なのだが。
「おーい、いるか?お友達」
「そう呼ぶなと言わなかったか?我が召使い」
俺が嫌な理由、少しは分かってもらえただろうか。
溜め息をつく。
「用があるのなら手短に述べよ。私は忙しい」
「・・・頼む!俺にノートを貸してくれっ!」
目を見て頼んでもしょうがないと思った俺は、
あいつに向かってお辞儀した。
・・・やりたくはないが、背に腹は代えられない。
あいつは俺に長々とした沈黙をくれやがった。
そして、
「私が召使い如きに貸すノートなど・・・」
あいつらしい、嗜虐的な笑みを口端に浮かべて、
「持っているとでも思うのか?」
そう、のたまいやがった。
・・・そう言われるだろうことは分かっていたが・・・やっぱり、苛つく。
だが・・・
俺が留年するかどうかがかかっている以上、後には引けない。
「頼む!」
「嫌だ」
・・・そんな無下に断らなくても。
「頼むっ!何でもするから」
その言葉を吐いた途端・・・
あいつは、あいつは・・・笑いやがった。
世にも怖ろしい、満面の笑みを浮かべながら。
「男に二言はないぞ?・・・何のノートを、借りたいんだ?」
「う・・・数学と化学を、貸してください・・・」
「ほら」
ばさっ、と投げられた二冊のノート。
それを受け取って、・・・あいつに訊いた。
「俺ハ、何ヲスレバ・・・?」
「そうだな・・・その辺の女を襲ってこい」
・・・は?・・・
俺の思考は、しばらく停止したままだった。
「くくっ・・・冗談だ」
「・・・お前が言うと、本気に聞こえる・・・」
俺の反応を見て楽しむだけとは思えなかった。
本当に。
「まあ、しばらく保留しておこう。・・・だが、十分で返せよ、それ」
どうせ、お前の家は隣だろうが、と続けられた。
「一応言っておくが・・・私は本気だぞ?」
・・・笑ってない眼が、非常に怖いのですが。
「了解しました、お友達」
「先程の発言・・・本気で、実行させてやろうか・・・?」
「すみませんでしたっ!」
そう叫んで、あいつの家を飛び出した。
・・・あいつなら、本気でやらせる。
それこそ幼女相手とか・・・
想像しないことにしよう、うん。
・・・翌日。
十分以内に返せなかった俺は、
とても後悔することになった。
あとがき。
・・・コピーとればよかったのにね。
とりあえず暗くない話だからいいということにしよう。
本当はハロウィンと同じ登場人物でやりたかったのだが・・・
奴らは、もう少し幼いよなぁ・・・と。
どうでもいいけどお腹が空きました(え)
2006/12/02 10:55
2006/12/10