神の誤解





小さな、小さな僕だけの世界。

僕だけの箱庭を、眺めていた。



ただの箱庭ではないんだよ。
ほら、ちゃんと機能しているでしょう?
生きているんだよ、この世界は。
でも、僕はとても不思議。
・・・だって、皆が箱庭を作っても、動かない。
僕のはいつもいつも、動いているのに。

・・・そう、だね。
この世界は、ほとんど僕の意志で出来ているんだ。
黄色い服を着た女の人、見てみなよ。
僕らに向かって、手を振ったでしょう。
たぶん彼女は、どうして振ったのか分からないはずだよ。
これで分かったでしょう?



僕の意識の届かないところで、箱庭は進化していく。
気づいたら、街が増えていったり。
・・・全てを操ることは、出来ないんだね。

僕はずっと思ってたんだ。
僕の箱庭なら、全てが思い通りになるんだと。
でも、違った。
意志を持ってしまった時点で、僕の手を離れていったよ。
そして、自分たちで動き出した。
・・・まだ、少しだけ僕の言葉を聞くけどね。
それだけが、僕の誤解。

・・・うん、僕は疲れた。
しばらく寝るね、おやすみ。





「ああ、本当に・・・嫌になる」
少女は呟いた。
がちゃん、と音を立てて鉄の扉を閉じる。
「しょうがないですよ、アレは異常なのだから」
「そんなことは分かっているわ、看守」
看守と呼ばれた男は頭を下げ、何処かへ去って行く。

「どうして、アレはああなんだ」
先ほどとは態度を一変させ、扉に向かって言葉を投げる。
「この私の弟だというのに。
 どうして、私に構わず壊れる?
 『作ったものを動かす』異能を手にして。
 ・・・そんな、小さな箱庭の神に成り下がる?」
「私から異能を奪っていって。
 どうして、そんな使い方しか出来ないの?」

そして、少女は笑った。
とてもとても、哀しそうに。

扉を背に向けて、歩き出す。
「お前の最大の誤解はな・・・我が神よ?」
歩きつつ、声を掛ける。
「外に世界があることを、知らないことだよ」

小さな世界は、閉じられた。










あとがき。
Arkの一番最初のフレーズより。参考はそこだけで他は関連してません。
・・・っていうか無茶だよね。今日締め切りじゃん。明日打つけど。
意地で描き終えましたのですよええ。
今日分担が来るあたり・・・ねぇ?
まあ、どうにかなりそうだからいいとします。

ああ、そういえば。
木烏さんに「4週更新したい」と伝えるの忘れた。

2006/12/01 15:00











2006/12/03