対話






「寂しいの?」
頷く
――くすり
笑い声
「おいでよ」
堕ちていく
どこまでも
私の底へ――



目を開ける
たゆたっている
ふわふわとした浮遊感

呼吸などという無意識は都合の良いように働く
天が明るい
泡が生まれ 弾け 昇っていく
違う色を切り取り 流れていく
時?
世界?
わからない
首を傾げる

泡に触れる
吸い込まれて消えていく
記憶の欠片が流れ込む
知らず 涙が溢れた
この世界が揺れる
此処は――


「ようこそ。――僕は哀しいよ」
姿を持った水。所謂歪んだモノ。
「歪んだ?貴女のなかが歪んでいる?」
だって貴方はそんな喋り方しない。――でもそれは此処の真実?
「そう。――『今の』僕は貴女を語るモノ」
そう。私の記憶。――どうして哀しい?
「此処は来るべきでないところ」
苦笑する。

水をすくう
切り取られた記憶
貴方の姿をしたわたしがわらう
歩みよる
「――傷つくよ?」
拒まないあなた
――私の痛みが必要?
わからない
手を伸ばす
触れる
流れ込む――


痛い。辛い。――哀しい。
「でもそれは貴女が望んだこと」
そう。私が望んだこと。
「何故?」
謝れない代償。

考え込む仕草
ぼうっと眺めている
真っ直ぐに見つめられる


「許してあげる。――と僕に言われても、辛いだけか」
――うん。
「僕は貴女だ。吐き出せばいい。――泣いてしまえ」

寂しい
「うん」
苦しい
「うん」
――あいたい
「うん」
溢れる感情
あなたは手を伸ばす
手が届く前に崩れ落ちる
痛いほど感じる距離


「望めば、届くよ?」
――でも。
「でも?」
あなたは貴方じゃない。――私の、愛する人じゃない。
「――よく出来ました。まだ貴女は、此処にいたい?」
帰りたいよ。貴方がいる世界に。
「また辛くなったらおいで、でも此処に捕らわれないように」
――ありがとう。

泡と一緒に昇っていく
弾ける
様々な色に囲まれる
足を引っ張られる
逃げる
上へ
私にとっての現実へ――



一人の部屋
「ただいま」
再生する
『お帰り――』
――とてもとても寂しい
しかしもう辛くはない
いつかくる未来
待ち続ける
貴方を信じて――











あとがき。
やっぱり僕は経験で書く人だなというのがよく分かった。
ついでに文章になりきってないのは気分だ。確実に。
・・・ああ、曲げまくってるので信じ込まないように。
きおくのみなそこー、とか思いつつ。

2007/10/05 2限。











2007/10/14