赤と青の始まりの話
「違う」ことは、差別の対象。
南方に森を抱えた、小さな村。
ある家に、青い人だかりが出来ていた。
一人、純白のローブを被っているもの以外は皆―
青い髪、青い目という劣性遺伝子の持ち主。
それ故、子供が生まれにくい側面がある。
だからこそ、人々は集まる。
―数少ない出産に立ち会うために。
ゆっくりと幼子の頭が出てくる。
薄い髪はやはり、青。
人々は誕生に歓喜の声をあげた。
しかし、それも束の間のこと。
踵をしっかりとつかんで出てきた、もう一人の存在を知るまでのことだった。
―双子は、不吉の証。
―髪が、燃えるような赤色ならなおさらのこと。
慌てふためく群集。
それらと切り離されるように、ただひとつ。
純白の男が立っていた。
「私が、その子を頂きます。・・・宜しいですね?」
その声からざっと離れる気配を気にせず、
ローブを脱いで、その手に赤子を包み込む。
―男の髪も、赤。―
呆然とした彼らを残し、男は村と森の境にある古びた教会へと歩みを進めた。
舞台はこの後、約十年後。
主人公は双子。
「伝説」を知ってなお立ち向かう青玉と、
全てを醒めた目で見やる紅玉。
そう、違いなどささやかなものなのに・・・
時に人を邪悪にさせる。
あとがき。
ルベウスとサフェイセス、プロローグ完。・・・赤と青でこう読ませる。
主要人物いないに等しいが、この背景は必要なのでね。
・・・さて、・・・完結できるだろうか・・・?
2006/09/21 3限と4限。
2007/02/11